2017年6月24日 (土)

すばらしき映画音楽たち

Scoreすばらしき映画音楽たち

 アカデミー賞音楽部門合計38冠に輝く作曲家たちの伝説
 映画音楽の神髄に迫る世界初のドキュメンタリー

 クラウドファンディングで資金を募って完成された映画音楽についてのドキュメンタリーSCORE:A FILM MUSIC DOCUMENTARYが日本でも上映されます。ずっと紹介し続けてきただけに感慨ひとしおという感じです。日本からはKICKSTARTERで16人(東京10人)が出資してます。INDIEGOGOは不明ですが、追加で額も少なかったので、KSより少ないと思われます。出資者はエンドクレジットに名前が出ます。私もあるはず。

 映画館では新宿シネマ・カリテのカリコレにて上映。
 スケジュールは8月5日(土)10:00 6日(日)15:30 7日(月)18:00 12日(土)18:30 13日(日)10:00の5回。

 その前にWOWOWにて7月20日(木)21:00、8月2日(水)14:30から放映されます。


Score: A Film Music Documentary

■AMAZON MP3

 サントラはダウンロードで発売中。
 音楽はライアン・トウバート。ダニエル・ペンバートンの『キング・アーサー』で追加音楽などを書いている。


SCORE: A Film Music Documentary - The Interviews (English Edition)

著:Matt Schrader
刊:Epicleff Media

■AMAZON

 映画のための取材を通して生まれたインタビューが書籍としてまとめて出版された。もちろん英語。現役作曲家・監督にインタビューしている。収録されたのは下記の方々。
 ディヴィッド・アーノルド、ジェイムズ・キャメロン、クインシー・ジョーンズ、ランディ・ニューマン、レイチェル・ポートマン、ハワード・ショア、ハンス・ジマー、ゲイリー・マーシャル、ベアー・マクレアリー、トレント・レズナー&アティカス・ロス、ブライアン・タイラー、マイケル・ダナ、トム・ホルケンボーグ、ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ、スティーヴ・ジャブロンスキー、ジョン・デブニー、トレヴァー・ラビン、パトリック・ドイル、マーヴィン・ウォーレン、ジョン・パウエル、アレクサンドル・デスプラ、エリオット・ゴールデンタール、ヘンリー・ジャックマン、マルコ・ベルトラミ、マーク・マザースボウ。
 マイケル・ジアッキーノが含まれていないのは残念というか、現在の映画音楽の状況を考えると彼がいないのでは画竜点睛を欠くというものではないかと思うのだが。

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2015年9月24日 (木)

キングスマン

 マシュー・ヴォーン監督によるイギリス産スパイアクションのオマージュたっぷりなアクション作。
 なるべく前情報を入れないようにしたのだが、すでに海の向こうで公開されてから8ヶ月。すでに輸入版BDも出ているし、イタリア盤とフランス盤には日本語字幕と吹き替えまで収録されている始末。それでも、悪事の詳細なんかは知らなかったので、もう笑っていいやら呆れたらいいやら(^_^;) 『キック・アス』のバイオレンス描写に抵抗がないならお薦め。
 ソフィア・ブテラのガゼルが最高なので、あれだけでも見る価値あり。スタトレ3作目のSTAR TREK BEYONDにも出演するので期待。

キングスマン(2014)
KINGSMAN:THE SECRET SERVICE

■LA-LA LAND
■AMAZON
■TOWER

 マシュー・ヴォーン監督最新作はマーク・ミラー原作のグラフィックノベルの映画化(原作の絵は『ウォッチメン』のデイヴ・ギボンズが担当)。イギリスのシークレットエージェントのベテランが若者を育てる。イギリスっぽいスタイリッシュなアクションコメディ。コリン・ファース、マイケル・ケイン、サミュエル・L・ジャクソン、マーク・ハミルなど出演。
 音楽は『キック・アス』2作でも起用したヘンリー・ジャックマンとマシュー・マージソン。ジョン・バリーも意識したスタイル。正確には雰囲気や音の使い方を意識しており、音楽だけ聴くと、あまりバリーっぽくないかも知れない。ダウンロード版よりも3曲多い57分。

KingsmansinglePomp & Circumstance from Kingsman: The Secret Service

■AMAZON MP3

 サントラには未収録で、ダウンロードでリリースされた劇中曲――エルガーの『威風堂々』をヘンリー・ジャックマンとマシュー・マージソンがアレンジした物。ダウンロードでシングル配信。1分5秒でiTUNESは200円、AMAZONで150円。
 どこで流れるのかと思っていたら、あんなシーンでしたか(^_^;) ジャケット写真を見てもなんだかよくわからなかったんだが、爆笑。

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2014年9月15日 (月)

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー

Guardians_of_the_galaxy_ver2ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー

 マーベルコミックスとディズニーによるスペオペ。予告を見るからにバカそうで、個人的にはこっそり期待しつつ、ヒットはしないだろうなと思っていたら、敵のいない季節ということもあり、アメリカでは連続1位を継続中。しかも、今年最もヒットした『キャプテン・アメリカ:ウィンターソルジャー』を抜いて、現在今年ナンバー1。
 ヒットの要因はいくつか挙げられる。まず、先に書いたように敵がいない季節だったこと。さらに、ここ数作どれも大ヒットになっているアベンジャーズの関連作であり、恐らくアベンジャーズ3では合流するだろうと言われていること。すでに『マイティー・ソー:ダーク・ワールド』のラストのおまけシーン(監督は本作のジェイムズ・ガン)でほのめかされている。つまり、クオリティについてはある程度の安心印がついているわけだ。
 まあ、しかし、それくらいで記録的なヒットになるはずもなく、やはり脚本の力は大きい。といってもストーリーではなく、キャラの立て方だ。そして、カセットテープ。当初の脚本ではカセットテープのアイディアはなかったそうだ。なにかフックが足りないということで、追加されたとか。それが映画のヒット、さらにはサントラのヒットにも繋がった。

 さて、中身はというと、ボンクラスペオペである。『スター・ウォーズ』ではなく、『スター・ファイター』であり、小説で言えば『キャプテン・フューチャー』のような古い香りが充満したスペオペ。冒頭の廃墟の惑星でインディ・ジョーンズですかというアホらしさから、軽装で宇宙空間を飛び回るシーンとか、いやもう、こういうのが観たかった。細かいことは言いません。頭空っぽにしてオバカな連中が銀河の守護者になるのをご覧ください。

 それにしても、あのトロマ映画の常連がこんなビッグバシェットの映画を担当し、大ヒットさせるとは。フィルモグラフィの最初は『トロメオ&ジュリエット』だぞ。しかも、トロマのトップであるロイド・カウフマン(いつものようにスタン・リーも)がカメオ出演! これはディズニー映画でブライアン・ユズナとスチュアート・ゴードンのクレジットが出た時以来の笑撃かも。

 さて、2017年に予定されている第2弾、さらにはアベンジャーズ3が待ちきれないぞ。その前にアベンジャーズ2やアントマンもあるわけで、マーベル/ディズニーは当分楽しませてくれそうだ。

 しかし、恒例のおまけ。アベンジャーズネタとまったく関係ないんだけど、ほとんどの人わからねぇだろなぁ。あんなとこに捕まってんなよ(^_^;)

追記:IMDBには載ってないけど、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の宇宙船デザインにクリス・フォスが関わっているようだ。ローナンの母船なんかそれっぽいと思ってたんだけど、やっぱりそうなのか。いや、あれは久しぶりにおもしろい艦だった。

Guardians of the Galaxy

■AMAZON MP3

 スコアのみはダウンロードで。
 音楽はジェイムズ・ガンとは『スリザー』や『スーパー!』でも組んでいるタイラー・ベイツ。のっけから『ロード・オブ・ザ・リング』っぽい旋律が流れてきてのけ反る。この人、これまでも何度かパクリというかなんというかやらかしているのだ。『スリザー』では『プレデター』、『300』では『タイタス』をパクったのかテンプスコアだったのかでそっくりにやってしまい、後者では公式に会社が謝罪している。
 まあ、それ以外は無難にアクションスコアを書いており、メインテーマもそこそこ活用しつつ全体をまとめている。エンドクレジットもスコアのみ。しかし、本作に関してはメインはスコアよりもカセットテープだ。

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:最強 Mix Vol. 1

■AMAZON
■AMAZON MP3

 カセットテープとプレイヤーを模したデザインのコンピレイションはCDとダウンロードで。
 70年代のベストヒット集。年代的にもジャストフィットなんだが、実は半分は知らない。残りの半分は聞いたことがあるレベル。今でこそヘヴィメタルがメインとはいえ洋楽も聴いているが、その頃は洋楽には興味がなかった。映画音楽一辺倒。しかも、周囲には同好の士がいないもんだから、自分のアンテナ頼りに聴いていたから幅が広がらない。というわけで、音楽ネタについては馴染みがない分、ピンとこなかった。

Guardians of Galaxy-Deluxe-

■AMAZON

 サントラ。デラックスエディションはタイラー・ベイツのスコアと、主人公の持つカセットテープに入っている歌物コンピレイションの2枚組。
 他に2枚組LPもリリースされていて、1枚目は最強MIX VOL.1で、2枚目はスコア。しかし、全部収録できないので大幅に減って16曲のみ。だが、1曲だけCD未収録のスコア"LOSERS"が追加されている。

 で、サントラをシーン順に並べるとこうなります。3曲目は『マイティー・ソー:ダークワールド』のサントララストに収録されてます。itunesで1曲だけ買うといいかも。

01. "I'm Not in Love" by 10cc
02. To the Stars
03. Marvel Studios Fanfare by Brian Tyler
04. Morag
05. "Come and Get Your Love" by Redbone
06. Plasma Ball
07. Quill's Big Retreat
08. "Go All the Way" by Raspberries
09. Ronan's Theme
10. Everyone's an Idiot
11. What a Bunch of A-holes
12. Busted
13. The New Meat
14. "Hooked on a Feeling" by Blue Suede
15. The Destroyer
16. Sanctuary
17. The Kyln Escape
18. Don't Mess with my Walkman
19. "Escape (The Pina Colada Song" by Rupert Holmes
20. The Great Companion
21. "Moonage Daydream" by David Bowie
22. The Road to Knowhere
23. "Fooled Aroung and Fell in Love" by Elvin Bishop
24. The Collector
25. Ronan's Arrival
26. The Pod Chase
27. Sacrifice
28. We All Got Dead People
29. "Cherry Bomb" by The Runaways
30. The Final Battle Begins
31. The Ballad of the Nova Corps. (Instrumental)
32. Groot Spores
33. Guardians United
34. The Big Blast
35. Groot Cocoon
36. "O-O-H Child" by The Five Stairsteps
37. Black Tears
38. Citizens Unite
39. A Nova Upgrade
40. "Ain't No Mountain High Enough" by Marvin Gaye & Tammi Terrell
41. "I Want you Back" by Jackson 5

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2014年3月 3日 (月)

ゼロ・グラビティ

ゼロ・グラビティ

■AMAZON→ブルーレイ&DVDセット
■@TOWER→ブルーレイ&DVDセット
■AMAZON→3D & 2D ブルーレイセット
■@TOWER→3D & 2D ブルーレイセット

2014/04/23発売
 アカデミー賞では監督・編集・撮影・特撮・音響編集・音響効果・音楽と7部門受賞した話題作が発売。ほとんどがポスプロ段階の技術が評価された格好だが、この映画の神髄はそこにあったので、当然と言えば当然。しかし、最近は作品と監督がなかなか同時に評価されないもんだな。もちろん、SFやファンタジーは作品賞候補になっても獲れない。

 作曲賞を受賞した音楽は『アタック・ザ・ブロック』や『ワールズ・エンド』のイギリス人スティーヴン・プライス。海外からハリウッド作品にやってきた初物が受賞するというパターンがそのまま踏襲された感じ。テクノ系にオケを加えたスコア。音楽をつけすぎで邪魔になっているシーンもあったが、クライマックスからラストは見事な盛り上がり。ビシッと決めた潔いラストシーンは久々の快感だった。

 さて、映画そのものは見事なライド系見世物を緊張感と、クアロン監督得意の驚くべき長回し(実際にはわからないようにカットしてあるわけだが)で見せきった快作だった。たったひとりのサヴァイバル物語としてもいいのだが、下に書いた事実との違いによって、その部分は素直に評価できなかった。

 で、映画見た後に書いたのだが、アップし忘れていたことに気がついたので、ついでにここに載せておく。
 科学的な疑問を言うのは野暮だと思うのだが、気がついたところを指摘しておく。私でもあれ?と思うのだから、詳しい人ならもっと疑問が出るだろう。が、これは演出上の映画の嘘というヤツである。しかし、このおかげで没入できなかったのもまた事実。

1)ハッブルとISSは高度が150km違い、さらに軌道も違うので、もっと遠い。酸素残量20%以下でたどり着けるとは思えない。
2)ミッションスペシャリストが何かある度にマニュアルを読んでいるようでは試験に受からない。着陸シミュレーションに成功したことがないというのもひどい。ミッションスペシャリストじゃなくて、緊急の修理のために技術者が簡単な指導だけで任務に就いたとでも考えておこう。
3)クルーニーが手を離して離脱するのはおかしい。手をつかんだ時点で慣性による動きは殺されている。引き寄せればいいだけ。ドラマとしては必要だが、もう少し説得力が欲しかった。
4)中国の衛星に向かう時に使う着陸用噴射だが、あれは重力と空気抵抗がある環境で使うのが前提なので、四つの噴射は厳密な同期がされていないはず。だから、多分、狙った方向には飛ばないと思う。それ以上に空気中でないと噴射しないのでは?

 共同脚本も担当した息子ジョナスによるスピンオフ短編。本編を見た後にご覧になると味わい深い。これも今回のソフトには収録されている。

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2013年9月20日 (金)

ワンス・アポン・ア・タイム

 昨日からNHK-BS3で放映が始まったアメリカのTVシリーズ。 大ヒットして現在シーズン3まで進んでいる他、スピンオフとして『不思議の国のアリス』の登場人物が登場する"ONCE UPON A TIME IN WONDERLAND"も製作されている。

 いきなりチャーミング王子が馬を駆って疾走するシーンから始まり、白雪姫が小人たちに見守られて死んでいるところに。お決まりのキス。蘇生。結婚式と順調に進み、魔女が乱入。呪いをかけてやると言って去っていく。
 そして、シーンは現代アメリカに。探偵のような仕事をしているヒロインの元に10年前に里子に出した息子が尋ねてくる。育ての親の元に送り返すために、ストーリーヴィルという町に向かう。時計台は止まったままで、時間まで止まったような小さな町。強気の女性町長が息子の里親で、息子は町長に怯えている。何かあるとにらんだヒロインは1週間だけ宿に滞在することに。そして、時計台の針が動き出した……。
 お伽噺世界と現代世界が交互に語られる構成や、馴染みのあるキャラがどういう人間になっているかなど、なかなか楽しみだ。
 しかし、大人のドラマだけあって、ヒロイン28歳。結構年いってるし、シワが目立つなぁ(^_^;) 日本の28歳とはイメージが違う。

 サントラはサントラ専門レーベルINTRADAが初めて手がけたリアルタイムのTVシリーズサントラとなった。通常とは流通が違うため、AMAZONなどでは割高になる。
 シリーズの音楽はマーク・アイシャム。『ヒッチャー』などのスリラー、『タイムコップ』などのアクションもあるが、代表作は『リバー・ランズ・スルー・イット』だろう。最新作は『42~世界を変えた男』になる。今作ではファンタジーの味つけも施した現代的なサスペンスという趣。控えめにドラマを支えている。

Once_ds_3ワンス・アポン・ア・タイム(2011)
ONCE UPON A TIME

■INTRADA
■TOWER

 シーズン1の22話から収録。
 発売時はジャケットが主役5人で5種類あったのだが、まだあるんだろうか。サイトでは5種類のジャケットが見られる。直販の場合は希望を言えば希望のジャケットを発送してくれるようだが、他のショップの場合はランダムになるんだろうな。

Onceuponatime2ワンス・アポン・ア・タイム(2012)
ONCE UPON A TIME

■INTRADA
■TOWER

 シーズン2の22話から収録。

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2013年8月25日 (日)

ホワイトハウス・ダウン

Whdホワイトハウス・ダウン

 先に公開された『エンド・オブ・ホワイトハウス』と題材が重なったため、不利な状況で、製作費は倍以上なのに、アメリカでの興収は同程度と惨敗したローランド・エメリッヒ監督最新作。
 妻と離婚し、娘の約束も忘れて冷たい目で見られる冴えない議長護衛官。失地を取り戻そうと、大統領護衛官の面接を受けるついでに、ホワイトハウスマニアの娘のためにホワイトハウスのパスを手に入れ、娘と一緒に出かけるが、そこで武装集団の襲撃が起こってしまう。

 まず、エメリッヒということを忘れよう。新人監督が『ダイ・ハード』オマージュたっぷりの脚本で仕上げたアクション大作という視点で観れば、これが非常にイケている。なんといっても、ここ数年のアクション映画でこれほど多くの伏線が見事に回収されたのは見たことがない。最近のは「伏線? それ食えるの?」と言わんばかりの大味な作品が多い。当のエメリッヒがその最右翼だが、今回は脚本が踏ん張った。さらに、脇役を生かして、それぞれに見せ場を用意した。これも脚本が頑張った。
 その脚本家はジェイムズ・ヴァンダービルト。『ゾディアック』を書き、、その後、『アメイジング・スパイダーマン』を担当し、続編も、色々と物議を醸しているリメイク版『ロボコップ』もやっている男だ。『ダイ・ハード』がもの凄い好きなんだというラヴレターのように、あの作品から引っ張ってきてアレンジしている。主人公は白いタンクトップになるし、外の相棒とのやりとりはあるし、第九ならぬ第五が流れるし、危機の中でもぼやいたり笑いを加えたりしてくれるし、突入を屋上からのロケット砲ではばむし……。
 マネというだけでなく、オリジナル要素もしっかりしている。特にレイチェル・ワイズの子どもの頃みたいな顔をした娘が主人公以上に場をさらっている。『ダイ・ハード』でいうところの奥さんの役+α。いやあ、伏線っていいものですね。

 残念なのは、いまいち締まらない演出と、いまいち盛り上げきれない音楽。これがもう少しなんとかなっていたら、傑作になっていたかもしれない。
 とにかく、本家が力押しでキャまで変わってしまった『ダイ・ハード』の遺伝子を受け継いだ作品なので、アクション映画ファンは『ダイ・ハード1・5』くらいの気持ちで観るといい。

 ところで、奇しくも、同時に観た『スター・トレック:イントゥ・ダークネス』のピーター・ウェラーと同じような役回りで、顔も似ているジェイムズ・ウッズが出ていたのが面白かった。

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2013年8月24日 (土)

スター・トレック:イントゥ・ダークネス

Startrekintodarknessスター・トレック:イントゥ・ダークネス

 アメリカでは大ヒットしたものの、日本では惨敗した前作の続編。そのために配給会社は本社から大ヒット命令が下ったらしく、パブリシティがハンパなく多く、宣伝に力を入れまくった。しかし、アメリカでは前作以下の成績に終わってしまい、複雑な気分だったろう。
 ネタバレなしで書くのが難しい話だが、前作から1年後。前作以上に派手な見せ場満載である。各キャラの見せ場もそれぞれあるし、今回は仲間としての感情が豊か。ラストアクションでの感情の爆発は観ている者の感情も揺さぶる。

 3Dカメラでは撮影されず、後変換での3Dだが、3Dを意識した画面造りがなされており、3Dで観る価値はある。この手の作品は人物と実景以外の大半がCGIで作られているのだから、カメラは関係なく、データ上で3Dに変換できる。『ヒックとドラゴン』などの3Dアニメと同じわけだ。だから、一律に3Dカメラの不使用というだけで判断すべきではない。3Dを意識した画面作りをしているかどうかの方が重要だ。映画を紹介する立場の人はそういうことを伝えるべきだろう。


 以下、ネタバレの上で解説。


 公開前からカンバーバッチ演じる悪役について、アレだろうというファンの憶測をパラマウントは必死になって打ち消し、アレじゃなくてジョン・ハリソンっていうんだと名前までリークした。それがまたアレ説を強固なものにした感があった。アレだと言ってしまうと、新規ファンから嫌われる可能性があったからだろう。

 で、ズバッと言ってしまうと、アレ――カーンであった。但し、『カーンの逆襲』そのもののリメイクではなく、その前編に当たるオリジナルTVシリーズの『宇宙の帝王』とあわせてのリメイクに近い。というのも、『宇宙の帝王』は西暦2267年の出来事であり、今回は西暦2259年なのだ。

 ここで整理しておくが、リブートされたスタトレは時間をさかのぼって巨大な敵(ロミュラン人ネロ)がTVシリーズが始まる前の西暦2233年に出現したことによって、その後の歴史が変わっている。謎の敵に対するためにスターフリートはより軍事的な性格になり、エリート組織というよりも食いぶちを稼ぐために入る者がいるようなちょっとレベルを下げた組織になっている。カークの父が戦死したことで、カークはぐれてエリートコースから外れている。スポックもよりバルカン人的ではなくなっている。もちろんエンタープライズ号による辺境の科学的調査(オリジナルTVシリーズ)も行われていない。
 一方、カーンは20世紀末の人物で冬眠宇宙船で地球を脱出したので、改変とは関係なく存在していた。TVでは2267年にカークたちによって発見され、エンタープライズ号の乗っ取りに失敗し、無人の惑星に追放された。『カーンの逆襲』ではTVシリーズの調査から帰還したカークに復讐をする。今回のカーンはカークではなく、惑星連邦によってTVシリーズよりも早く発見され、利用されているという設定。

 つまり、今回のカーンとオリジナルのカーンはまったくの同一人物なのである。そうであるはずなのになんでこんなに容姿が違うんだろう。当初、ベニチオ・デル=トロにオファーしたらしいが、この時にはリカルド・モンタルバンと同じようなイメージがあったんだろうなぁ。旧スポックが今回のカーンに会ったらわからないだろうなぁ。まあ、これは野暮と言うことで。

 それにしても、『カーンの逆襲』と同じようなシチュエーションを幾つも持ってきて、それを微妙に変えつつ、クライマックスにつなげるというのは、前作にも増してオリジナルへの敬意が感じられる。素晴らしい手腕だった。しかし、そろそろ旧シリーズとは決別して、オリジナルのエピソードで勝負して欲しい。少なくとも、次回スポックを探しに行かずにすんだので、クジラも出てこないだろうし、これで西暦2260年、TVシリーズより早い時期にエンタープライズ号は5年間の惑星探査の旅に出る――すなわち、ようやくTVシリーズのはじまりに立てたわけだ。これから、あのトリブルが大繁殖したり、カークがゴーン人と石を投げ合って戦うのかと思うとワクワクするぞ!>おい

 マイケル・ジアッキーノの音楽はオリジナルTVシリーズのテーマと前作で使われた映画用テーマを使いつつ、内容に合わせてよりシリアスかつパワフルになっている。特にようやく登場するクリンゴン人のシーンではゴールドスミスともホーナーとも違うバーバリックなスコアがインパクト大。サントラは収録時間からすると半分くらいか。エンドクレジットも全部入っておらず、ちょっと食い足りない。ただ、前作と違って中盤がほとんど未収録とか言うことはなく、全体からストーリー順にピックアップされている。

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2013年6月 4日 (火)

のどごし〈生〉CM カンフースター篇

 現在放映中のサントリーのどごし生の夢を叶えるシリーズ最新作にして最大のプロジェクト、カンフースター編。

 子どもの頃からカンフースターに憧れた一般人があのジャッキー・チェンと共演、そして、ヒロインにしょこたん、ライバルに友人。しかし、そこには様々な想いがかさなりあっていた。まさか、CMのメイキングを見て泣いてしまうとは思いもしなかった。

 そして、しょこたん・ぶろぐ読んで、彼女の心情を思いやって感涙。

 ところで、ニューシングルのジャケ写にドキドキしましたよ。

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2012年10月26日 (金)

アルゴ

Argo_ver4アルゴ(2012)
ARGO

 ベン・アフレックが実話に基づいて製作・監督・主演したサスペンス。他の出演者はブライアン・クランストン、アラン・アーキン、ジョン・グッドマンなど。
 1979年2月、イラン革命が起こり、11月にアメリカ大使館が反米・反旧体制の学生などに襲撃・占拠された。大使館にいた52人を人質として、アメリカに亡命したパーレビ前国王引き渡しなどを求めた。人質のうち6人は脱出に成功し、カナダ大使の私邸に逃げ込んだ。しかし、発見されれば殺害される。CIAは救出するためにある計画を立案。それが「ニセSF映画撮影計画」だった。この事実は19年後に公表されるまで極秘となっていた。

 当時は『スター・ウォーズ』の大ヒットでSF映画ブームの真っ直中。この年、『エイリアン』が公開され、『スター・トレック』や『ブラックホール』が公開直前。その他、有象無象のSF映画が製作されていた。そんな中、ブームの前から企画されていたが、進展していなかったとある企画があった。CIAはこれを利用して、架空のSF大作『アルゴ』の製作発表を大々的に行う。その企画とは、ロジャー・ゼラズニーの『光の王』の映画化だった! そこでロケを行って製作者スタッフということにして、6人を出国させようというのだ。企画には『ファンタスティックフォー』などの有名アメコミ作家ジャック・カービーや、『猿の惑星』シリーズの特殊メイクアップアーティスト、ジョン・チェンバースの協力を得る。詳しくは英語サイトだが、こちらのサイトにある。
 残念ながら、映画の中では『光の王』というタイトルは確認できなかったし、どう見ても別の話である。もの凄く、どこかで見たような映画になってるのが逆に笑えるけど。
 なお、イラン・アメリカ大使館人質事件そのものは翌年4月に敢行したイーグルクロー作戦の失敗などで長期化し、1981年1月になって求めていた国王死去によって、ようやく解放されている。

 事実は小説より奇なりという。一方、実話の映画化はすべてわかっていることもあり、いまいちおもしろくならないともいう。しかし、事実が長年表に出なかった上に、これだけすっ飛んだ事実ならどうだ?
 土台は事実とはいえ、イラン側などは想像するしかないわけで、そこで映画ならではのサスペンスの盛り上げがあり、娯楽映画としても完璧。わかっていても、緊張感を煽ることに成功している。
 さらに、映画製作の舞台裏――敏腕プロデューサーのいい加減さとか、本音みたいなものまでちょっとだけこぼれるところや、ラストのほほえましさなど、映画好きにもこたえられない。オープニングのイラン革命の説明も映画ファンならニヤリとする方法で、引き込まれる。
 全編を覆う79年から80年という時代の臭いは映画のクレジットから始まり、徹底している。ワーナーのロゴ、(デジタルのくせに)フィルムノイズ、ファッション、実録映像……。
 実際の6人にそっくりな俳優もいいが、ベン・アフレックのプロらしい感情を抑えた演技がいい。監督と俳優、とてもいい仕事をしている。なによりも、SF映画とリアルなノンフィクションという本来なら対岸にある二つの要素を見事に橋渡しした手腕に賞賛を贈りたい。

 必見。

 ところで、ハヤカワSF文庫は『光の王』を復刊する気はないのかな? まあ、映画本編とはまったく関係がないけど、下記の映画原作には言及があるわけだし。

アルゴ (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

著:アントニオ・メンデス、マット・バグリオ
訳:真崎 義博
刊:早川書房

■AMAZON

 映画の主人公である作戦立案者トニー・メンデスによるノンフィクション。ジョン・チェンバースなどの名前が当時のコードネームのままで実名が伏せられていたりするのが違う点。


Argoアルゴ(2012)
ARGO

■AMAZON MP3
Argo: Original Motion Picture Soundtrack - Alexandre Desplat

 サントラ。
 音楽はアレクサンドル・デスプラ。舞台がイランなので、中東の民族楽器(ウード、ケメンチェ、ネイ、パーカッション類)と女性ヴォーカルがふんだんに使用され、民族音楽アルバムのよう。静かにサスペンスを下支えするスコアも、ラストシーンのヴォーカル曲も印象に残る。
 iTUNESの方が少し高いが、デジタルブックレットがついている。ダウンロードとAMAZON.COMからCD-Rのみ。

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2012年9月19日 (水)

キャビン・イン・ザ・ウッズ

Cabininthewoodsキャビン・イン・ザ・ウッズ(2011)
THE CABIN IN THE WOODS

『クローバーフィールド/HAKAISHA』の脚本家ドリュー・ゴダートが初監督と脚本、『アベンジャーズ』の大ヒットで男を上げたジョス・ウェドンが製作と脚本を手がけたホラー。ゴダートはスピルバーグの次回作『ロボポカリプス』の脚本にも抜擢されている。出演は『マイティ・ソー』のクリス・ヘムズワースが一番有名か。後はTVで売り出し中の若手。
 若者達が森の中の一軒家にやってきて、当然のごとく、羽目を外して遊んでいると、何者かに襲われて……というよくあるパターン。しかし、すでにオープニングからして白衣のおっさんがどこかのオフィスで働いている光景であり、なんかおかしい。その後も若者達とオフィスを交互に描いて、徐々に全体像が見えてくる仕組み。

 で、これ以上ネタバレしないで感想を言うのは不可能。なにか言えば、それでわかってしまうし、これを見るべき人の趣味を言うだけでもわかってしまうという、実にお薦めするのが難しい映画だ。ただのスプラッター映画ファンだけでなく、もっと広いホラーやファンタジーのファンにも見ていただきたい。

 ラストの展開がとにかく素晴らしい。最近別の映画で同じ人が同じような役割で登場した気がするが、まったく知らなかったので口をあんぐり開けてしまったぞ。

 日本では今のところ、つい先日の「したまちコメディ映画祭」で上映しただけだが、早く一般公開して欲しい(そう、コメディとしても見られるのです)。ちなみに私が見たのはiTUNES米国ストアのレンタルです。

Cabin in the Woods

■AMAZON
The Cabin In The Woods (Original Motion Picture Soundtrack) - David Julyan

 サントラ。
 音楽は『メメント』や『ディセント』などのデイヴィッド・ジュリアン。

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