« クーロンズ・ゲート | トップページ | PERSEVERANCEの新譜2014/05/12 »

2014年5月11日 (日)

ゴジラ

ゴジラ
Godzilla

■AMAZON
■TOWER

 ギャレス・エドワーズ監督によるハリウッド産ゴジラ第2弾。
 公開前にネタバレを見たくない人は以下を読まないように。と言っても、私もまだ映画本編を見ていないので、サントラと予告編からわかることのみで書いている。

 サントラは恐らくシーン順に並んでいると思われる。これを読むと、おおよそのストーリーが読み取れるので、ネタバレを好まない人はサントラに近寄らない方がいい。音楽だけ聴いても特に終盤はシーンが想像できてしまう可能性がある。サントラが発売されてからアップしようと思ったのですが、公式サイトなどにサントラ試聴コーナーがリンクされており、被害拡大を防ぐために早めにアップ。


 というわけで、以下ちょっと注意――


 さて、音楽。
 アレクサンドル・デスプラが担当するというのを聞いたのは昨年の8月だった。歓喜した。『パシフィック・リム』のようなRC系のスコアになる危惧もあっただけに安堵したのと、デスプラならやってくれると期待したからだ。そして、デスプラは見事にやってくれた。
 音だけ聴いても、これは怪獣映画であるとわかる。アクション映画でもパニック映画でもこういう音にはならないだろう。重いドラムに太い弦、咆える金管、叩きつけるピアノ――他のどのジャンルの映画でも大げさすぎる。例えば、この音楽をバックにジョン・マクレーンやジョン・ランボーが敵を戦っているシーンを想像できるだろうか。もっと巨大な物が戦うイメージがないだろうか。最も大きな要因はテンポだ。このスコアにあうのは怪獣映画だけだ。ロボット物であった『パシフィック・リム』にはなかった音だ。平成ガメラ+メガギラス+クローバーフィールド+伊福部をちょっとというイメージが近いだろうか。
 とにかく、傑作!

 フランスの作曲家アレクサンドル・デスプラに興味を持ったのは、ジェリー・ゴールドスミスが最近の作品でよかったのは『真珠の耳飾りの少女』だと答えたと聞いたのがきっかけだった。フェルメールの名画の舞台裏を巡る文芸大作で、実に繊細かつ印象的なメロディ、アレンジだった。同時期にアクション映画『スズメバチ』もあり、なかなか芸達者で現代的な作曲家でもあることを知った。その後はハリウッドに渡り、『ハリー・ポッターと死の秘宝』や『ゴーストライター』など大作から文芸まで様々な作品を担当し、アカデミー賞ノミネート6回を数える。最近では『アルゴ』が有名だが、日本未公開でビデオスルーになった『ガーディアンズ伝説の勇者たち』が傑作だった。現代風のジョン・・ウィリアムズといった堂々たるシンフォニックスコアで、ぜひとも聴いてもらいたい。ドリームワークスのアニメとしては大コケしてしまい、その後の作品スケジュールを縮小することになったという曰く付きだが、非常によくできている作品だ。

 以下、さらに注意――

 すでにフィギュアなども発売されているが、今回はゴジラの他にMUTOという怪獣が登場する(他にもう一体出るらしいが、MUTOの別形態なのかどうかは不明)。卵から孵り、釘抜きのような前足、副足、翼を持ち、高速で飛行する。ビキニ環礁の水爆実験は実は実験ではなく、MUTO(あるいはゴジラ)を殺すために使われたものである。政府はその事実と怪獣の存在を隠している。日本の原発事故が起こり、それにおかしなことがあり、政府がなにかを隠していると確信する技術者が主役。事故から15年後、新怪獣MUTOはアメリカに上陸。技術者の息子は海兵隊員として出動。そして、ゴジラはMUTOを倒すためにアメリカに向かい、怪獣同士の戦いが始まるというのがあらすじではないかと思う。つまり、ゴジラの出番は中盤以降。それまではMUTOがメインだろう。
 恐らく、ストーリーの大枠は『ガメラ大怪獣空中決戦』を意識したのではないか。そこにイリスを加えたような感じがする。さらに言えば、サントラの最後の方を見ると、戦いの結末も同じ演出ではないかと予想。

 さて、音楽に戻ろう。
 極めて出来がいいだけに、音楽だけでもストーリー展開にある程度想像がついてしまう。さらに曲名がシーン順だと思われ、明らかなネタバレがあるので、サントラだけでほぼストーリーはわかってしまう。
 曲名はともかくとして、音楽だ。ゴジラ、MUTOともに明確なモチーフが設定されているため、その曲にどちらがいるのかいないのか音楽だけでわかる。1曲目はタイトルバックなので例外として、そのゴジラモチーフが登場するのは後半。それまではMUTOがメインになる。叙情的な曲は家族のテーマで、原発での悲劇などで流れるものだ。
 最後の曲を聴き終えると、そこにゴジラの咆哮が重なってくるんじゃないかと想像する。まさに平成ガメラ1作目ラストを思い起こさせるスコアだった。

 で、日本公開まで2ヶ月待てと? 責任者出てこい!

|

« クーロンズ・ゲート | トップページ | PERSEVERANCEの新譜2014/05/12 »

サントラ」カテゴリの記事

コメント

私も感想を書いている最中ですが、YouTubeのが全部削除されてしまっていたので、CDでまた何度か聴いてから続きを書こうかなと。最近は頻繁にアップされますけど、軒並み見れなく(聞けなく)なりますね。因みに、MUTOって発音は何なんですかね?ムト、ムート、ミュート?

Rise Of The Guardiansは同感!

投稿: MCGRT | 2014年5月11日 (日) 17:16

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/73118/59607517

この記事へのトラックバック一覧です: ゴジラ:

« クーロンズ・ゲート | トップページ | PERSEVERANCEの新譜2014/05/12 »