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2012年3月 6日 (火)

ジョン・カーター

ジョン・カーター
JOHN CARTER

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 エドガー・ライス・バローズの『火星のプリンセス』を『ウォーリー』のアンドリュー・スタントンが実写化。原作の最初の原稿が書かれたのは今から101年前。出版されたのは1917年。まだスペースオペラもヒロイックファンタジーも登場しておらず、『指輪物語』もないという時代にもかかわらず、奇想で読者を楽しませた。キャメロンもルーカスも子供の頃に読み、映像化を考えたという古典中の古典である。

 大富豪の伯父が死んだという知らせで、若きエドガー・ライス・バローズは邸宅に向かう。南北戦争の大尉だったジョン・カーターからの遺産を引き継いだバローズはカーターの書き記した日記を読み始める。そこには信じられない冒険譚が記されていた。戦争で妻子が犠牲になり、自責の念を抱いて戦後放浪していた彼は、ふとしたことで別の惑星バルスームに飛ばされていたというのだ!
 主役に『バトルシップ』も控えているテイラー・キッシュ、ヒロインにリン・コリンズ、パフォーマンスキャプチャーで巨大な四本腕の緑色人を演じるのはウィレム・デフォー、トーマン・ヘイデン・チャーチ(『スパイダーマン3』のサンドマン)、サマンサ・モートン、ポリー・ウォーカーなど。
 アメリカでは今週金曜日公開。日本では来月13日公開。

 音楽はマイケル・ジアッキーノ。子供の時から原作ファンだったというスタントンから依頼された時、ジアッキーノは原作の存在も知らなかったようだ。その後も監督のイメージを優先させるために原作は読んでいないそうだ。で、そのスタントンのコンセプトはラヴストーリー。それに応じる形で、音楽のメインはカーターのモチーフとヒロインであるデジャー・ソリスのモチーフが大きなウェイトを占めている。カーターのモチーフはとにかく至る所で聞かれる。史劇のように雄大だったり、現代的なアクションスコアだったり、時にはバレエだったり。単純なだけにアレンジも自由自在。アルバムを聴き終えれば耳に残るだろう。対するヒロインのモチーフはカーターのモチーフと表裏一体というかかなり近いイメージ。大白猿との戦いのシーンではダイナメーション映画を意識したというから、ハーマンのパーカッシヴなスコアを念頭に置いたのだろう。ダイナミックなスコアになっている。『メダル・オブ・オナー』などジョン・ウィリアムズに影響を受けた昔のジアッキーノのエッセンスもかなり入っており、ファンとしては納得の出来。
 ラヴストーリーが中心ということで大迫力の激燃えアクションスコアは実は少なめだが、最近のファンタジー大作のスコアの中では一本筋の通ったスコアなのは間違いない。

 しかし、曲名のお遊びがなんだかなぁ(^_^;) 2曲目なんか"GET CARTER"だもんな。確かにそういうシーンなんだけど。

【新版】火星のプリンセス (創元SF文庫)

著:エドガー・ライス・バロウズ
訳:厚木 淳
刊:東京創元社

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 映画公開にあわせて1作目のみ新版として発売。表紙は……。それはともかく、映画では最初の3部作からネタを拾って構成しているので、下の3部作合本の方がお薦め。イラストも武部本一郎だし。


火星のプリンセス―合本版・火星シリーズ〈第1集〉 (創元SF文庫)

著:エドガー・ライス・バロウズ
訳:厚木 淳
刊:東京創元社

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 3部作合本。イラストは武部本一郎。このデジャー・ソリスで育ったので、これ以上はないのだが、原作を読むと他の設定などはかなりイメージが違っている。映画のデザインの方が原作の描写に近い。例えばウーラ。頭部はカエルみたいとあるが、イラストでは10本足の犬のよう。映画は確かにカエルっぽい。緑色人も背は高いとあるが、イラストのように筋骨隆々とは書いていない。低重力なので細くても問題ない。デジャー・ソリスは……これが一番映画のがっかりなところだが、まあ、見てみないとね。

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