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2010年12月17日 (金)

トロン:レガシー

Tron_legacy_ver11トロン:レガシー

 ディズニーが初のCG(とローテク)を駆使して製作した1982年の映画『トロン』の続編。前作の主演ジェフ・ブリッジスは今作の主人公の父親として出演。
 前作は80年代初頭という明るい時代に相応しく、前向きで軽いノリだった。構造的には異世界冒険物――異世界に飛ばされた主人公が恋と冒険をして悪を倒し、帰還するってパターン――そのまま。今回は時間がそのまま進んで現代に合わせたせいもあり、暗い。しかし、シド・ミードなどの作りだしたデザインもオリジナルを踏襲しながらも、現代的にブラッシュアップしてある。音楽も同じく、オケとシンセという組み合わせはそのままに、シンセを現代的なダフトパンクのビートを使っている。
 前作を見てから見ると、そのままを再現することにかなり気を砕いているのがわかる。フリンが経営していたゲーセンからしてそのまま。元同僚のアランも同じ役者がちゃんと演じている。前作で挿入曲と主題歌を担当したJOURNEYの曲も鳴るべきところで鳴るべき曲が流されている。

 しかし、話の方までほとんど前作の流れをなぞっているのはいただけない。テーマは色々な意味で父と息子。期待に応えようと頑張った息子と、見捨てられたと思っていた息子の和解。まあなんだ、デジタル世界もオンオフだけじゃなくてずいぶん人間的に進化したもんだなと感慨も(^_^;)

 ジェフ・ブリッジスの若返りエフェクトは凄いのだが、やり過ぎてしまって肌のテクスチャーや表情に違和感がある個所が見受けられた。不気味の谷間を垣間見た感じがする。

 REAL Dで観たのだが、最大の売りとして宣伝されている3Dの効果がほとんど感じられなかった。だいたい、バックが真っ黒なので奥行きに乏しいし、飛び出してくる演出があるわけでもない。中途半端。IMAX 3Dなら違ったのだろうか? ちなみに、IMAXデジタルシアターでは8シーン(上映時間で言うと全体の1/3)のアクションシーンでスクリーンいっぱいに広がる特別版で上映されているらしい。

 で、ちょっと思ったんだが、これってトロン:レガシーじゃなくって、フリン:レガシーじゃね? トロンもちゃんと出てきて活躍するけどね。

 ところで、「Oト」って出てきた時、韓国人がデジタル世界に攻めてきたのかと思ったぞ。ハングルなら「あ」だよな、これ。

Tronlegacyトロン:レガシー
TRON LEGACY

■AMAZON
■TRON SOUNDTRACK
Burn This City - Pp Music

 音楽は前作でシンセミュージックを製作したウェンディ・カルロスから、テクノバンドDAFT PUNKに交代。ロンドンのオケを使った大規模なスコアもある。
 ディズニーなのでサントラがどうなるかわからなかったが、CDとダウンロードでの発売になった。やはり、有名アーティストだと扱いが違う。
 スコアは予想したよりもオケとシンセが融合しておらず、ほとんど別個のものになっていたのが残念だった。シンセの音色は昔を意識したチープなものもあるが、あまりリアルにすると生音との差別化ができないので無理か。オケスコアは『ダークナイト』っぽいところがあるなと思ったら、ミキシングにRCのアラン・メイヤーソンが参加。ジマー、ジョン・パウエル、ハリー・グレッグソン=ウィリアムズというRCメンバーにも謝辞が捧げられており、なんらかの協力があったことがうかがえる。オケ指揮もRCのギャヴィン・グリーナウェイ。意外なところで、オーケストレイション・コンサルタントとしてブルース・ブロートンが入っている。
 なお、特設サイトではデジパックCD+ポスター+ダウンロードの豪華セットもあるが、$39.98と高価。サイトでのダウンロードのみは$9.98。フォーマットは320KBPSのMP3。iTMSでは2曲のボーナストラック付き。1曲単位でも購入できるが、ボーナスはダメ。アメリカストアでは購入できるのに!
 主題歌などはないが、せっかくなので再結成したJOURNEYに歌ってもらえばよかったのに。

■AMAZON

 デラックスエディション。スコアは増えないが、フォトギャラリー、予告編、ミュージックヴィデオ、音楽のメイキングなどが収録されて2枚組になっているようだ。ただし、この一部は通常版でもネットで見られる。

追記:5曲13分のボーナストラックが収録されています。情報更新が遅れて申し訳ない。
 これでダウンロードの2曲、SEの5曲、それにAMAZON.COMダウンロードの1曲、Nokiaのネットでの1曲と合計9曲のボーナストラックがあることがわかった。

Tron

■AMAZON

 前作のサントラはウェンディ・カルロス。『時計仕掛けのオレンジ』などでシンセミュージックを作りだした元男ウォルター・カルロスが性転換後に担当した。チープなシンセミュージックだが、テーマもはっきりしており、聞きやすい。JOURNEYの珍しいインストと主題歌も収録。日本盤はCCCDなので手を出さない方がいい。

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コメント

IMAXで観ましたが、やはり立体効果は殆どありませんでした。
時々メガネを外して確認したところ、背景のCGは立体効果を付けているようですが(メガネ無しだと二重に見える)、手前の人物は裸眼でも普通に見えました。
またお書きになられているように、部分IMAX上映だった訳ですが、鑑賞中はまるで気にならず、スコープ時も天地黒味はごく僅かでしたね。
しかし高細密な画と、衣服まで振動する超重低音の迫力は、IMAXならではでした。
内容は物足りなくとも、高い料金分の体験が出来るという意味では満足出来る上映だったと思いました。

投稿: Horka | 2010年12月19日 (日) 23:33

トロン・レガシー好きな映画です。

ただあの"ハングル"はいただけない・・・。

またクオラが持っている刀状の武器ですが、あれも古朝鮮の刀をモデルにしているそうですよ。

この事実を知った時ちょっと引きました。

投稿: Sorrow | 2012年3月30日 (金) 11:38

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受信: 2010年12月18日 (土) 23:12

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