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2010年4月20日 (火)

アリス・イン・ワンダーランド

Alice_in_wonderland_ver6アリス・イン・ワンダーランド

 ティム・バートン監督の最新作はタイトルから惑わされてしまうが、『不思議の国のアリス』の映画化ではない。二次創作といってもよい続編である。脚本はディズニーの『美女と野獣』や『ライオンキング』などを手がけたリンダ・ウールヴァートン。彼女はバートン監督の次回作"MALEFICENT"――『眠れる森の美女』の魔女の名前――も担当する。
 原作の続編『である鏡の国のアリス』からさらに時が流れ、アリスは大人になっている。すでに別世界のことなど忘れ去っている。ある日、パーティでプロポーズされ、返事が出来ずに逃げてしまい、たどり着いたのはあの世界。夢だと思いつつ、周囲に流されて騒動の真っ直中に放り込まれる……。
 
 観たのはREAL-Dでの3D字幕版。字幕自体は問題なかったが、被写界深度が浅かったり、カメラが揺れ動いたり回ったりするシーンが結構あったので、観ていてつらい。3Dの効果(飛び出し、奥行き共に)があまり感じられないように思えた。行くつかのシーンでは意図してかどうかはわからないが、ミニチュアの中をキャラが動いているように見えた。
 内容に関してだが、ヴィジュアルについては文句はない。テニエルの挿画にも近く、それがバートン風味で味つけされて非常に存在感がある。まあ、話自体もふたつの物語のキャラを出来るだけ入れて構成してあり、それなり。抜け落ちたキャラも多いが、名前だけしか出てこなかったキャラが姿を見せるのはおもしろい。また、原作の設定に別の解釈を加えているので、違和感を感じる人もいるだろう。いつも眠ってるはずのアレがなんだか元気よくておかしいし、キチガイ帽子屋なんか根本的な変更が……。
 これを観て思い出したのが、スピルバーグの『フック』だ。同じように原作から年月がたち、ピーターパンが大人になった世界。評価が低いが、結構好きなんだ。飛べることすら忘れた大人のピーターパンが過去を思い出すシーンには思わず泣けてしまった。しかし、唯一気に入らないのが夢の国なのに○○が出てしまうところ。しかも、たったひとり。今回も同じようなところがあり、どうにも居心地が悪かった。

 で、以下は3D映画とTVについて。
『アバター』以外の現在の3D映画の問題点は、【レビュー】3D映画「アリス・イン・ワンダーランド」は3Dの必要はないかも!?で指摘されているし、ここが詐欺だよ、3D映画でも批判的に書かれている。要はジェイムズ・キャメロンは元々科学や技術に詳しい上に、自分で3Dカメラを開発したので3D映画の利点も欠点もわかっているが、他の監督や後で3D処理された映画はそこをまだ理解していないわけだ。これから試行錯誤して3D映画に相応しい撮影、処理。演出などが固まってくるのだろう。皮肉なことに、このところハリウッドのアクション映画で顕著な手法――細かいカット割りの連続、手持ちカメラによるブレたシーンは3D向きではないように思う。少なくとも今のシステムでは目に負担が増大するだけだ。『アバター』はアクションも多かったが、カット自体は比較的長めだったし、被写体がぶれるほど動きの速いシーンもあまりなかったように思う。

 3D対応TVも発売されるわけだが、果たして上手くいくだろうか? お茶の間でメガネをかけて団欒なんて光景は想像も出来ないので、当面はAVマニア向けになるだろう。あとはソフト次第。で、そういうと、スポーツ中継からだという論調があるが、果たしてどうだろうか? 日本で最も視聴されているスポーツ中継といえば野球とサッカーになるだろうが、これはどちらもかなり引きの映像だ。人間の目は遠景ほど立体感を認識できない。映画の書き割り(マットペインティング)を考えればわかるが、近くで見るとちゃちな絵でも遠景に使われると違和感なく背景として認識してしまう。格闘技のようにカメラが近い競技ならともかく、現在の野球やサッカーのような中継で立体感を出し、効果的に使うのは難しいのではないか。それに中継に3Dカメラが何台必要になるのか。TV局にそこまで投資できるのか。ちょっと疑問がある。

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