« 特攻野郎A-チームTHE MOVIE | トップページ | リトル・ショップ・オブ・ホラーズ »

2010年4月 5日 (月)

タイタンの戦い

Clash_of_the_titans_ver5タイタンの戦い

 アメリカ公開から数日の遅れで試写を観られた。
 言うまでもなく、ギリシャ神話をモチーフに、レイ・ハリーハウゼンが特撮を担当した『タイタンの戦い』をリメイクしたもの。監督は『インクレディブル・ハルク』のルイ・レテリエ。主役ペルセウスを『アバター』のサム・ワーシントン、アンドロメダを『ディファイアンス』のアレクサ・ダヴァロス、ゼウスをリアム・ニーソン、ハデスをラルフ・フィネンス、イオを『プリンス・オブ・ペルシャ時の砂』でヒロインを演じるジェマ・アンタートンなど。監督は「神が甲冑を着けているのは大ファンだったアニメ『聖闘士聖矢』の影響」とオタクぶりを発揮している他、メデューサのデザインをハリーハウゼン版と同じく下半身ヘビにしたりと、オリジナルへの敬意は払っている。もっとも、下半身ヘビのメデューサはゲーム『ゴッド・オブ・ウォー』などにも出ており、いつの間にか一般的なイメージなっているような。ああ、でも、弓矢をもっているのはハリーハウゼン版だな。それともうひとつ、オリジナルを見ていないと「なんのこっちゃ?」というサーヴィスがある(^_^;)
 上映時間は最近の大作にしては106分と短い――のはいいんだが、前半の展開に流れがなく、ぶつ切りエピソードを繋いだだけという感じで乗れないまま、メデューサ戦へ。この後は一気に見せる。 正直言って、オリジナルはハリーハウゼン末期の作品で、合成の精度などは全盛期と比べると甘いし、話もおもしろくない。妙に子供にこびたようなキャラを出したりしていたところもよくない。今回のリメイクはオトナ向けのハードアクションにしているのはいい。全体にはこの手の大作としては充分及第点。モンスター物としても見せ場はあるし。

 ちなみに3Dでの上映もあるが、製作は通常のカメラで、『アバター』の大ヒットに続けとばかり完成後わずか2ヶ月で3D化したらしい。おかげでアメリカでは2D版の評価は大作アクションとしての水準レベルというものが多いが、3D版の評価は極めて低い。その理由は何となく想像できた。特に3Dを意識した奥行きや飛び出しのある映像ではないし、速い動きや揺れるシーン、パンフォーカスじゃないシーン(3Dにする場合、焦点が一点にしぼってあると違和感が生じる。2Dと決定的に違う点だ)が多いのだ。3D映画には3D映画の演出や撮影技法が必要になるという見本だろう。『アバター』にはそれがあった。今後、陸続とやってくるし製作されるであろう3D映画は肝に銘じて欲しい。でなければ、単なる一過性のブームで終わってしまう。せっかくの金の卵を自分たちの手でつぶしてしまっては意味がない。劇場側だってスクリーンの張り替えや、映写機買い足しで投資してるんだから。アメリカでの興収はといえば、4月公開としては記録的なヒット(もっとも、3D上映の上積みがあるので、単純に比較できない)で、公開数日でほぼ製作費回収。

Clashofthetitans_2タイタンの戦い
CLASH OF THE TITANS

■AMAZON→日本盤 4月21日
■AMAZON→欧州盤
■@TOWER→欧州盤
■SONY MUSIC→欧州盤

 音楽は当初監督とコンビを組んでいたクレイグ・アームストロングだったが、作風とイメージがあわないと思っていたら、『アイアンマン』のラミン・ジャワディに交代となってしまった。2曲のみMASSIVE ATTACKのニール・デーヴィッジが担当しているが、これはアームストロングの時から話が進んでいたもの。アームストロングとMASSIVE ATTACKはアルバムのオーケストレイションで一緒に仕事をしており、レテリエ監督の『ダニー・ザ・ドッグ』の音楽担当はMASSIVE ATTACKだった。ニール・デーヴィッジが関わったのは主題歌(これはジャワディのメインテーマに歌詞をつけた物だが、映画には未使用)と、10分を超えるアクションスコアの2曲。しかし、これが妙に軽くて淡々としておもしろくない。雰囲気も他と全然違うし、本当に劇中に流れるのかと思っていたら、ワンシーンでちょっとだけ流れただけのような気が……というレベル。何だったんだ? その代わりに、クレイグ・アームストロングの書いたヒロインのモチーフが使われている。なんなんだか……。ジャワディのスコアはこれまでの担当作の打ち込みメインのイメージよりも、RC的なオケ+打ち込み+コーラスというオーソドックスなスタイル。HGWの『ナルニア国物語』をもう少し打ち込み寄りにした感じで、メインテーマもあるし、決して悪くはない。まあ、『トランスフォーマー』に似てはいるんだが……。しかし、妙な曲のおかげでアルバムとしての印象はガクンと下がった。オケはロンドン録音。
 収録時間75分のうち実際に使われたのは60分くらいか。上映時間を考えると、ほとんどのスコアが収録されているのではないか。
 なお、CDリリースは日本と欧州のみで、アメリカではダウンロード。

|

« 特攻野郎A-チームTHE MOVIE | トップページ | リトル・ショップ・オブ・ホラーズ »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/73118/47924523

この記事へのトラックバック一覧です: タイタンの戦い:

« 特攻野郎A-チームTHE MOVIE | トップページ | リトル・ショップ・オブ・ホラーズ »