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2009年12月23日 (水)

アバター

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 久しぶりの映画館。結局、ここ数ヶ月、映画館に足を運べる状態じゃなかったので、かなり見逃している。しかし、これくらいは映画館で観ておかないと意味がない。というわけで、3Dで観る。TOHOシネマズにて字幕版。THXシアターでデジタル上映の3D。XpanDのでかいメガネ(しかもメガネONメガネ)で160分も大丈夫かいなと心配しながらの鑑賞になった。ちなみにXpanDでの鑑賞は初めて。やっぱり、フィルター部分のクリーニングが不充分で、自分で指紋などを拭き取る羽目になった。

 ジェイムズ・キャメロンが3Dカメラの開発から初めて2億3000万ドルの巨費を投じた超大作。アメリカではすでに製作費の1/3に当たる7300万ドルを週末3日だけで叩き出している。少なくとも全世界なら赤字にはならないだろう。このところ『ターミネーター4』など大作が赤字で苦戦しているだけに驚異的だ。

 ネタバレはなしで感想を書くと、

 退屈はしなかった。
 映像は凄い。
 世界の描写は凄い。
 宮崎アニメの見過ぎだろ>キャメロン
『パーンの竜騎士』が観られてよかった。
 話は予告編で想像したとおりのことが淡々と起こる。
 ラストも予想どおり(設定を知らなかったので形は違うが)。
 主人公を始めとしてキャラのモチベーションが希薄。
 流されすぎで主体性と知性皆無の主人公(「サー、イエッサーッ!!」な海兵隊なんで自分で考えないんだな、きっと)。
 敵役のキャラが立っていて憎々しいほど強いのは素晴らしい。
 幾つかおかしい(説明を流してるのか、忘れてるのか)シーンがある。 

 結論として、見せ物としてはありだが、2100円はちょっとなぁというところ。

 前作『タイタニック』ではとにかくタイタニック号そのものを造り上げ、「あの豪華客船のすべてを見せます!」にすべての力を注ぎ込んだ。その代わり、ドラマについてはかなり手を抜いて、ありきたりのメロドラマにしてしまった。今回はというと、未知の世界(火星くらいの大きさの衛星)と、その生態系を造り上げることが主眼だ。原住民から動物・植物までデザインの基本から造り上げている。その代わり、ストーリーはかなり手抜きして、『SF/ポカホンタス』で『SF/ダンス・ウィズ・ウルブズ』でメロドラマ。おまけにデザインで言うと、人間側のメカニックデザインに魅力がない。『T2』や『エイリアン2』とどこが違うんだろうかという印象。まあ、現実的というか、キャメロンの色というか。その分、異世界の色彩豊かなところが映えるわけで、計算尽くかもしれないが。

 話については、まあ、これだけの年月と資金を投じて失敗したら次はないのだから、『タイタニック』同様のメロドラマを縦軸にして女性客も取り込もうというのは理解できる。しかし、あまりにもステロタイプで、『タイタニック』ほどにも盛り上がらない。ライバルはどうした? 今のところIMDBの投票では女性の投票が極端に少ない。評価そのものは8.9/10なのでかなり高いのだが。

 SFファンとしては物足りないのは確か。これだけの設定を用意しながら、投げっぱなしというのはどうだ? まあ、『パーンの竜騎士』実写版もかくやという映像は素晴らしい。

 ラストバトルは主人公の無策と、盛り上がりのない描写で、最近のアクション映画と同じ失敗を犯している。

 これまで3D映画は見せ物として始まり、現在はどちらかといえば子供向けのアニメとして定着しつつある。大人向けの実写として広がるかどうか。これからが正念場なんだが、初手がこれでは見せ物に終わってしまうのではないだろうか。

 で、ホーナーの音楽について。久しぶりにもっとサントラに収録してもいいんじゃないかと思った。最初のアクションシーンとか、ラストバトルでのいつものフレーズとか、激しいスコアが未収録だったのが惜しい。

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