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2008年4月30日 (水)

BLACK SHEEP

Black_sheep_ver4BLACK SHEEP

 2007年のニュージーランド映画。気になっていたので、『クローバーフィールド/HAKAISHA』と一緒に手に入れた。監督はこれがデビュー作のジョナサン・キング。脚本も本人。
 英語でBLACK SHEEPというと、「厄介者」の意味だ。白い羊の中に黒いのがいたら目立って邪魔だということだろう。本作の羊も邪魔者だが、意味が違う。ありていに言ってしまえば、人食い羊、さらに噛まれると人狼ならぬ人羊になってしまうのだ。『ウォレスとグルミット/野菜畑で大ピンチ!』には人兎が出てきたから、次は人牛とか人豚なんかどうだろうか、などとばかげたことを考えてしまうことから想像がつくだろうが、コメディである。しかし、ニュージーランドということでSFXは『ロード・オブ・ザ・リング』のWETAである。手は抜いていない。実は2年前にWETAのサイトで進行中の仕事として紹介されていたのが、この映画で、3Dデザインの人羊がアップされており、それで知ったのだ。

 舞台はニュージーランドの羊放牧地。主人公は牧羊農家の次男で、子供時代のトラウマのため、羊を見るとパニック症状になってしまう。成長して、羊から逃げるように街に行ったが、兄は父の跡を継いでいる。しかし、父が死んだために、遺産相続で仕方なく戻ってくる。一方、羊でなにやら実験をしているという情報を得た環境保護活動家の男女はホルマリン漬けになった羊の子供を盗み出す。男が森を逃げていると、足を取られて転倒。ビンを投げ出して割ってしまう。起き上がろうとすると、背中をはい上がってくるものがいる。死んでいると思っていた羊の子だ(前に投げ出したのに、どうやって?)。歯をガチガチ鳴らしていたかと思うと、いきなり耳にかみついた。悲鳴を上げて羊の子をもぎ放す男。その後、男は徐々に変化していく……。羊の子ははいずりながら放牧されている羊に近づき、鼻面をひと咬み。その羊は近くの家にいた人間を襲って食い殺してしまう。

 というわけで、人食い羊と、羊男が暴れまくるのだが、どこかのんびりしている。だいたい、羊の群れが襲ってくる様子に緊張感がない(^_^;) 人食い羊も人羊も羊の習性が残っているので、牧羊犬に吠えられると萎縮してしまうのだ。そのくせ、エグイほどスプラッター(血飛沫はあまりないが、内臓が……)。環境保護活動家の女と主人公のやりとりでは、いちいち羊を虐待とかCO2排出量がとか言い出す女がおかしい(それが最後には……)。羊に足を噛まれた男が靴を脱ぐと、そこだけ羊の肢に変化してたり、主人公の兄は主人公とは別の意味で羊に取り憑かれており、●●しちゃったりと、ギャグなんだが、わらっていいのかどうか……。おまけに主人公はとにかく役に立たない。人羊に何回殴られたかわからない。それでも生き残っているのが凄いんだが。このジャンルでは最近の『スリザー』が好きなら問題ないだろう。

 SFXは結構頑張っていた。羊男のメイクもそうだが、変身シーンはCGIではなく、編集や効果でごまかしたり、昔懐かしい空気圧で顎を伸ばす特殊メイクというのもアナクロでおもしろい。

 音楽は地元ニュージーランドの若手ヴィクトリア・ケリー。可もなく不可もなく。

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