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2007年8月23日 (木)

パクリ

 非常に珍しい事態が起こっていた。
 ブログでも取り上げた『300』のサントラについてだ。映画のDVD公式サイトの中程に、いつの間にかお詫びが書かれていた。ざっと訳すとこうだ。

「ワーナーブラザーズ映画は、我々の関与していないこととはいえ、『300』の音楽の多くが、アカデミー賞作曲家エリオット・ゴールデンサールによる『タイタス』の音楽から引用されたことを認め、遺憾に思う。我々は長年の付き合いがあるエリオットに敬意を払い、この件が友好的に解決したことを喜んでいる」

 例えば、iTunesなどで『300Tyler Bates - 300 (Original Motion Picture Soundtrack)』の14曲目COME AND GET THEMと、『タイタスエリオット・ゴールデンサル - Titus (Original Motion Picture Soundtrack)』の1曲目VICTORIOUS TITUSを聴いてみればわかるだろう(iTunesのリンクを貼っておくので、インストールされている方は聞き比べしてみると面白いかも。『タイタス』はアメリカストアなのでご了承ください。ソニーは日本のiTunesには提供していないのです)。明確にパクリだ。私自身気づかなかったのを恥じるしかない。ゴールデンサールはあまり好きでないので、このところ処分しており、『タイタス』も昨年処分していた。おかげで完全に忘れ去っていたのだ。
 正直なところ、このレベルの問題はこれまでにも数多くあった。特に低予算映画なら日常茶飯事だし、TV映画になるとほとんどそのままというのもある。特に最近は音楽に理解のない監督・製作者が増えたために、オリジナルの音楽をつけるよりも、あらかじめ選んだテンプトラックに縛られてしまうことがよくあるという。そのためにテンプトラックに限りなく近い音楽を書かされる。今回の問題はそれがひどくなったのだろう。しかし、もっと古い映画ならともかく、わずか7年前の映画の音楽をもってきたのは迂闊だったとしかいえない。しかも、『タイタス』はゴールデンサールにとっては妻(事実婚らしい)が監督した特別な作品だった。
 しかし、映画会社が謝罪にまで至ったのは恐らく初めてだろう。通常ならサントラファンの間で話題になるだけだったろうが、ことが大きくなったのは『300』が大ヒットしたこと、サントラが3種類もリリースされたこと、『タイタス』の作曲家ゴールデンサールがワーナーでも仕事をしており抗議したらしいことがあるだろう。ところで、当の本人である作曲家タイラー・ベイツではなく製作会社が謝罪したのは、ハリウッドでは音楽の権利は作曲家ではなく、映画会社に帰属するからである。とはいえ、ベイツの今後に影を落とす事件にはなるだろう。次もワーナーで、同じ監督で『ウォッチメン』だし。

追記:タイラー・ベイツといえば、パクリの前科があったのを思い出した。『スリザー』でアラン・シルヴェストリの『プレデター』メインテーマそっくりの曲があった。たとえ本意ではないにしても、こう言ったことが続くと良いイメージはなくなるよなぁ。

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コメント

あー・・・クラッシックの流用かと思ってました・・・。

投稿: mmm | 2007年9月 1日 (土) 23:02

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