07/15/2016

まどうっ!魔法少女になるんです?

まどうっ!魔法少女になるんです?

著:神代創
イラスト:すみっこ大社
刊:FICTORY

■AMAZON for KINDLE

 非常にイレギュラーな形での新刊なので、読めない方もいらっしゃるかもしれません。申し訳ありません。
 電子書籍KINDLEでのリリースなので、KINDLE本体か、PC、iPadやiPhoneなどのiOS端末、androidのタブレットかスマホにKINDLEアプリを入れれば読めます。また、サンプルとして冒頭がダウンロードして読めます。

 実は2009年から心身共にひどい状態で悶々としておりました。発端は2006年で、一時的に体調不良になったのですが、その後、2年半は普通に過ごせました。この間は《ソードジャンカー》や《ディアブロガンナー》、ノベライズも数冊出せましたし。
 が、2009年の5月末に本格的な体調不良が始まり、始めて仕事の依頼を断ったり、企画も上手く行かずで、対処法が見つかったのが2010年夏。治療を始めて安定してきたこともあり、別の仕事をやったりしたものの、東日本を襲った震災から精神的にもかなりマズい状態になり、振り出しに戻ってしまいました。それから2012年までノベライズ1冊のみ。その後、ゆっくりと回復基調になってきたものの、なかなか本調子に至らず、今に至っております。

 で、この原稿は体調不良真っ直中の2011年から2012年に某文庫で企画し、書いたものの、最終的に出版には至らなかったものです。同時進行していたのが、昨年ようやく発売になった『EX-PHAZER』で、担当編集氏が3人変わった挙げ句、何度も書き直しての刊行でした。その間、こちらのキャラやアイディアの一部が共通するようになり、こちらを他社で出版するのも難しいかなと判断しました。なにより、今売れ筋のラノベとはちょっと路線がずれてしまったというのが大きいか。
 そういうわけで、ずっと放置していたのですが、苦闘の記録でもあり、なによりおもしろいと自信を持っているので、なんとか表に出したいと考えてKDPでの出版を思い立ちました。その間に《小説家になろう》や《カクヨム》などの無料投稿サイトが大きな存在になってきましたが、これは内容的にも分割して載せるのも難しいかなと感じました。

 問題はイラスト。一応、ラノベなんだから、表紙くらいはイラストがないとなぁと考え、縁あってソーシャルゲームなどでイラストを描いておられるすみっこ大社さんにお願いしたところ、快諾していただけました。実はかなり以前に趣味の方で知り合った方なんですが、久しぶりに連絡が取れたら、こういう仕事をされていたという縁もありました。

 さて、内容ですが、元気な青春部活物です!
 部活は魔道! 魔導士が大暴れするわけじゃなく、魔法を使った武道――魔道です。トラウマ持ちの主人公と、魔道にはまった少女の物語。よろしければお楽しみください。

 なお、7月23日までに予約していただくと、300円! 今月中は350円と早期購入割引中です。その後は400円の予定。300円に戻ることはありませんので今のうちに!

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01/29/2016

生頼範義イラストレーション

生頼範義イラストレーション 〈幻魔世界〉

著:生頼 範義
刊:KADOKAWA / 角川書店

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 昨年亡くなられたイラストレーター、画家の生賴範義氏の仕事から幻魔大戦関係を集めたデジタル画集。カラー作品118点、モノクロ作品245点、合計363点収録。すべて原画から高性能スキャナーで撮り直した。1983年発売の紙版画集には未収録のカラー作品33点を追加収録。.生頼範義の息子で画家のオーライタロー氏による描き下ろし「電子版あとがき」付き。
 KINDLE意外の電子書店でも取り扱いがあります。


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10/17/2014

ディック×早川書房グッズ

Tシャツ『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』 

■7NET(Mサイズ)
■7NET(Lサイズ)
早川書房

 早川書房がフィリップ・K・ディック財団公認〈PKD〉ブランドを設立し、第1弾として『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』の新版文庫表紙デザインと同じTシャツを発売する。
 詳しくは公式サイトまで。

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09/02/2013

宇宙へ行きたくて液体燃料ロケットをDIYしてみた

宇宙へ行きたくて液体燃料ロケットをDIYしてみた: 実録なつのロケット団

著:あさり よしとお
刊:学研マーケティング

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 SF作家、漫画家、IT実業家、イラストレーターなどがエンジニアと一緒になって、実用宇宙ロケットで宇宙に行こうと、ロケットエンジンから造り上げていく現在進行形のプロジェクト。その初期から先月までの様子を描き出した。著者は漫画家だけど、漫画ではないのでご注意。解説イラストはあるよ。

 宇宙作家クラブに一応在籍しているとはいうものの、この話が出た当時、私は原因不明の体調不良でまともな活動ができず、それは今まで続いている。事情が許せば見学くらいはしたいものだ。その後、笹本祐一氏に初期のロケットエンジンの実験動画を居酒屋で見せてもらった。ノズルから噴き出した炎にダイヤモンドのような模様が浮かんだのを見た時は感動したものだ。そして、彼から話に聞いていた堀江貴文という人物の別の面が垣間見えるという点でもおもしろい。

 宇宙開発、ロケットに興味がある人だけでなく、学園祭の準備が好きだった人、工作が好きだった人、怪しげな面子と秘密基地を作りたいと思ったことのある人――お薦めである。

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11/08/2011

FUTURE

FUTURE

著:鶴田謙二
刊:東京創元社

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11月29日発売
 早川書房から東京創元社に移ったキャプテン・フューチャーの挿絵を描いた鶴田謙二の画集。内容をチラッと紹介している東京創元社のサイトへどうぞ。ちびっとエロいジョオン・ランドールがとてもよろしい。

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09/02/2011

妖精作戦

妖精作戦 (創元SF文庫)

著:笹本 祐一
刊:東京創元社

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 個人的な話。

 ライトノベルなんて言葉が存在しなかった頃、ジュブナイルという言葉しかなかった。
 ライトノベルという言葉が生まれて少しずつ広がっていく過程はNIFTY-SERVE(パソコン通信ね)でリアルタイムで経験している。言葉の生みの親と育ての親とも面識がある。まあ、それはいいとして。

 そのジュブナイルの代表的な文庫であるソノラマ文庫は小学6年生で卒業した。加納一朗、辻真先、石津嵐といった作家によるまさにジュブナイル――大人が子供のために書いた物語。高校の頃にクラッシャージョウを友人に教えてもらった。不覚にも卒業したと思った翌年に始まっていた。大学に入る直前にキマイラ吼とバンパイアハンターDが始まり、ソノラマ文庫はマイブームに復活。そして、妖精作戦が始まった。

 明らかに違ったのは目線の高さ。他の作者の目線は大人だ。普通の作品と同じ。しかし、妖精作戦はあくまでも高校生の目線・思考・行動原理が通されていた。ジュブナイルではない。これまでの普通の目線ではない。

 ライトノベルの定義というのはなんだという議論があるが、個人的にはこの目線の問題と、イラストとの親和性、あるいは不可分性があると思う。目線の問題にしぼれば妖精作戦が初めてのライトノベルだと思う。平井和正の超革中はどちらの定義からしても個人的にはライトノベルの範疇に入らない。
 問題はイラストだ。妖精作戦の第一巻の初版は当時ソノラマなどで多く描いていた若菜等、2巻刊行以降は平野俊弘(平野俊貴)。メガゾーン23、イクサー1などのキャラデザで有名。平野版でライトノベルとして確立したと思う。なぜなら、平野版になったからオレが買い始めたからである! だから個人的な話だといったろーが。 いや、アニメとの関係性とかもあるのでね。しかし、その後、再版でまたイラストレーターは変わって、今回の創元版では表紙のみ。イラストとの不可分性から考えると、妖精作戦はライトノベルではない。うーん、んじゃ、なに?

 SFで、いいんじゃね?

 青春フルスロットル、とかw あ、殴られそう。

 今のラノベ(ライトノベルとラノベは違う物になっていると、これも個人的な考え)の読者がこれを読んで受け入れられるのか、萌えられるのか。そこんところが知りたいのは、作者だけでなく私も同じだ。

 ところで、本書は新宿アルタ前とかいうところから始まるのだが、根っからの関西人だった当時の私にはなんのことやらさっぱりだった。もちろん、中央線だとか国分寺だとかはまったくわからない。ところが、そこから目と鼻の先、歌舞伎町の入り口にある酒屋で今をさかのぼること50年ほど前に親父が丁稚奉公をしていたと知ったのは、自分で東京に住むようになってからだった。そして、現在、何の因果か中央線沿線の作者が住んでいた町に住んでいる。なにがどうなるのかわからんなぁ。

P.S.ソノラマ文庫版の妖精作戦が絶版コミックの無料サイト、Jコミ(合法です)で試験的に無料で読めるようになっています。→こちら

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05/25/2010

僕僕先生

僕僕先生 (新潮文庫)

 著:仁木 英之 刊:新潮社

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 2006年日本ファンタジーノベル大賞受賞作。
 気にはなっていたが、手を出すまでに至らなかった。文庫になっていたので読んでみた。
 気がつくと読み終わって近所の書店に。あろうことか、最新刊の4冊目までの3冊が在庫としておいてあった。各1冊ずつ。どれも初版。思わず周りを見回す。綺麗な黒髪を伸ばした少女がこっちを見てるんじゃないだろうなと思いつつレジに……。

 唐の時代。家には充分以上の財産があるおかげで働く気もなく、飲んで寝ての生活を送る青年・王弁。地方役人の父は心配で勉強しろ働けと口うるさいが、そんな気はさらさらなく適当にあしらっている。ある日、山に仙人がいると聞いた父は不老不死に憧れていることもあって、王弁に貢ぎ物を持って話を聞いてこいと言われる。仕方なく行ってみると、そこには黒髪の少女がいた。それが仙人・僕僕だった。

 もう、僕僕と王弁の関係がどこのライトノベルだというくらい楽しい。ファンは怒るだろうし、私も反対だが、今風のイラストにしたら萌えるぞ。いや、すでにこのままで萌えてますが……。ツンデレではないが、適度に突き放し、たまに不意打ちでデレっぽく……。仙術、武術、医術に秀で、酒に強くて昼間っから汲めども汲めども尽きない甕から酒を出して肴をつまむ。年齢も真の姿もわからないが、見た目は美少女。そんな僕僕と王弁の道中を描いた1作目。2作目と3作目は短編集だが、少しづつ何かが進行している。最新作の4冊目は長編でなにやら大変なことが起こりそうな……これから読みます。いや、もったいないのでペースを落としてるんです。

 確実に思う。術にかけられて書店に向かったのだ。でなければ、あんな小さな書店にあつらえたように1冊ずつそろっているはずがない。結果、1作目だけ文庫になってしまったので、買い直そうか。装幀がいいんだよな……。

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09/10/2009

バルサの食卓

バルサの食卓

著:上橋菜穂子&チーム北海道
刊:新潮文庫

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 料理本でありながらファンタジー。上橋菜穂子の守り人シリーズや『狐笛のかなた』、『獣の奏者』で登場した料理をこちらの世界で再現しようという企画本。作者自身も監修し、コメントもあるので、ただの企画本というわけではない。原作好きにも、この手のファンタジーの世界再現物に興味がある人にもおもしろく読める。さらに料理を担当するのが、映画にもなった『南極料理人』の作者でもある西村淳という点もおもしろい。

 私の『ウェイズ事件簿』も料理が多く出てくるんだが、こういう本が作りたいねえ。その前に続きを何とかしたいんだが……。
 しかし、あそこに出てくる料理を並べると居酒屋になるな。しかも、ちょっと無国籍風。というか、道場六三郎か。実は私の料理の(心の)師匠は道場氏なのだった。実家では手伝いはしていたが料理そのものはしたことがなかった。就職して寮に入った時も夕食を作ってくれる人がいた。それが寮に住むのが私だけという事態になり、ひとり暮らしを余儀なくさせられた。そんな頃に始まったのが、『料理の鉄人』だったのだ。勝ちまくる道場氏を見て、和食に目覚めた私は、あの番組で料理の基本をマスターしたようなもの。道場氏の料理本も買い、今もその本は手元にある。というわけで、ウェイズの料理のうち、幾つかは道場氏の料理で再現できるのだった。

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07/01/2009

軌道エレベーター

軌道エレベーター

 刊:早川書房
 著:石原藤夫、金子隆一

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 裳華房のポピュラーサイエンスシリーズで出ていた名著が文庫化。今でこそ、軌道エレベーターや宇宙エレベーターの本は幾つか出ているが、当時は日本語で読めるものはこれしかなかった。私も『セルス騒乱記』を書いた時にお世話になりました。AMAZONでは旧版がプレミア価格に。今回の文庫化では宇宙エレベーター協会会長・大野氏と金子氏の対談を追加収録した増補版。

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04/08/2009

マイケル・クライトンの遺作出版へ

 [ニューヨーク 6日 ロイター] 「ジュラシック・パーク」などのベストセラーで知られ、昨年11月にがんで亡くなった米作家の故マイケル・クライトンの遺作2点が出版されることになった。出版社が6日、明らかにした。
 それによると、1作は「Pirate Latitudes(原題)」という題名で、1665年のジャマイカを舞台にした冒険物語。クライトンの死後に、遺されたファイルから見つかったもので、今年11月に出版される予定。

 また、もう1作はクライトンが遺したメモを元に書き上げられる計画で、内容は科学技術がテーマのスリラー。著者やタイトルは今後決められ、出版予定は2010年後半だという。


 なるほど、PC時代になって遺稿の発見が簡単になったってことか。日本じゃ松本清張が朝日新聞勤務時代に書いた短編取材ノートが今頃見つかったとか。しかも、会社の机に残していたのを同僚が保管していたらしい。

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