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May 2019

05/24/2019

旧作電子書籍化その1

 電子書籍がようやく広まってきたものの、過去作品についてはなかなか電子化が進まない現状です。自分でKINDLEなどでやるのも手ですが、幾つか問題があります。まずイラスト。イラストレーターさんに許諾を得て、原画ないしは文庫からのコピーをしなければいけません。新たに描いてもらうにもイラストレーターさんを探して報酬を支払わなければいけません。そして本文。元データがあっても、著者校などで修正したものが反映されていない場合が多く、最終的な文庫と違っている場合もあり、そこをチェックしなければいけません。あるいは全部見直して修正するか。しかし、量的にも多いので、とてもひとりじゃ全部出来ず。色々考えた末にアドレナライズさんにお願いすることにしました。

 で、実際に進めてみると、過去作がなかなか電子化されない理由が見えてきました。面倒くささの割にペイしないという問題もありますが、やっぱりイラストです。イラストレーターさんと連絡が取れない・原画が所在不明などで出版社側が諦めてしまった場合も多多あるとかで、今回もなかなか苦労がありました。

 というわけで、まず2シリーズの電子化です。

 本文については基本的にオリジナルのままですが、OCRからの誤認識などの確認をした際、日本語としておかしなところや読みにくいところは修正しました。それと、各シリーズの1巻には電子版あとがきを追加しました。各シリーズ出版の経緯や前後の状況など、まあ、当時の思い出話です。

Vernadiqueヴェルナディック・サーガ

■AMAZON

 神なる狂獣の剣、謀略の王国、幻想の女王、闇黒の王
 全4巻(未完です(;_;))、元は青心社文庫から。
 デビュー作。ダークヒロイックファンタジー。
 以下は先日(2021年11月)お亡くなりになった書評家・福本直美氏の評です。デビューすぐに好意的に紹介されてどれだけ励みになったか知れません。

『神なる狂獣の剣』はシリーズ物の第一作で、新人の書き下ろし。作者がM・ムアコックのエルリック・サーガ(白子で、薬なしでは生きられない弱々しい魔族の王が主人公)を愛好しているとあとがきで述べているように、影響は強いのですが、まねっこではなく和魂洋才の仕上がりになっています。
 女と見まがう細身の美剣士ヴィシュヴァは神々への復讐を生きる目的とし、特別の剣なくては力が発揮できません。彼を助ける傭兵レシュボーンは豪快な肉体派で、本書では出会いからコンビになるまでが描かれています。この二人組が生き生きしているのは作者の個性の勝利と呼んでいいでしょう。

福本直美 《JUNE》1991年4月号

Hbはみだしバスターズ

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 ドラゴンなんて怖くないっ!、ライバルなんて大嫌いっ!、復讐なんてあたしのセリフっ!
 あたしとあたしが大爆走っ!
 お宝なんていただきよっ!、幸運なんてひとりじめっ!、そんなのなんて最低よっ!
 全7巻(一応ひと区切り)、元はファンタジア文庫から。
 RPGのパーティ的なファンタジーキャラたちが古き良きスペオペするコメディです。元ネタは『天翔る十字軍』とか『スター・ファイター(映画)』とか。女性一人称で元気な話が好きな人へ。

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