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03/12/2010

モダン・レコーディングの冒険

Adventures in Modern Recording

■AMAZON

『ラジオ・スターの悲劇』の大ヒットだけで語られることの多いTHE BUGGLESの2nd。つい先月、ついに世界初CD化された……のだが、実際には10年以上前に日本でのみCD発売されている。今回はトレヴァー・ホーンのZTTレーベルよりボーナストラック10曲!追加しての発売。ボーナスはシングルB面の3曲、当時のデモ7曲。
 トレヴァー・ホーンとジェフリー・ダウンズの二人を中心に、ソロアーティスト、ブルース・ウーリーやシンセのハンス・ジマーなども関係していたバンドだが、1stの後、ホーンとダウンズふたりはYESに加入。アルバムDRAMAを製作し、ライヴをするが、イギリスのファンの冷たい仕打ちにアルバム1枚だけで離脱。その後、製作したのがこのアルバム。しかし、ダウンズはASIAに加入することになり、途中で抜け、ホーンはウーリーや、後にART OF NOISEとしてデビューするアン・ダドリーとゲイリー・ランガンなどの助けも得て完成させた。1stのポップさがほとんどないため、ファンからはそっぽを向かれ、ホーンはこの後、プロデューサーに転向し、ART OF NOIZEやFRANKIE GOES TO HOLLYWOODなどで大ヒットを連発。しばらく停滞した後、ロシアのt.A.T.u.などで復活している。
 このアルバムは当時のシンセ、録音技術の粋を集めた実験的な側面もある。YMOにおける『BGM』のような立ち位置かもしれない。と、同時に当時のホーンの傷ついた感情も色濃く表れた内証的なものでもある(YESのライヴで観客から浴びたブーイングや物を投げられたりで、ライヴ恐怖症になり、ステージに立てなくなったというから相当なショックだったのだろう。このアルバムのオープニングがライヴの歓声というのは複雑な心理を物語っている気がする)。さらに、ポップ指向があったダウンズ(ASIAを聞けば明らかだ)が抜けたのも大きかったろう。YESのDRAMA、そして、プロデュースを務めた90125(大ヒットした『ロンリーハート』収録)が好きなら聞いて損はない。SFファン的にはバラードの『バーミリオン・サンズ』をモチーフにした曲もあり、前作でも感じたSFへの傾倒も引き続きある。

The Age of Plastic

■AMAZON

 いうまでもない大ヒットアルバム。現在は3曲のボーナストラック付きが出ている。
 実はシングルヴァージョンなどを追加してボーナス9曲でSHM-CD仕様のものが限定で出たが、すでに在庫なし。

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