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04/10/2006

SPIRIT

 ジェット・リーことリー・リンチェイ主演による実在の人物・霍元甲(フォ・ユァンジァ)を題材にしたマーシャルアーツ映画。史実とはかなり違うらしいので、そういう目で見てはいけない。中身は往年のブルース・リーのカンフー映画と同じである。ややこしい思想もドラマもない。思いっきりストレートに、原点に返ったという感じである。『怒りの鉄拳』の主人公が入門していた精武門の創設者の話というだけあって、あの路線と思っても間違いではない。武道家は一部を除いて、アメリカ人も日本人でさえも正々堂々と闘い、相手を認めるというジャンプ路線はいっそ清々しい。ここまでストレートなの最近観られなかっただけに嬉しい。日本人格闘家・田中の中村獅童はなかなかの力演。スタントが丸わかりなのがちょっと残念。『ラストサムライ』に続いて卑劣な日本人役の原田眞人は似合いすぎ(^_^;) このままこれで定着するのか? ジェット・リーはこれが最後のマーシャルアーツ映画だと言っているようなので、そういう意味でも必見。
 なお、日本公開版は主題歌が差し替えられており、これに抗議するブログも誕生した。結果、DVDではオリジナルの主題歌が使用されることになったそうだ。まあ、昔から日本では勝手に主題歌作ったり、差し替えたりは当たり前だったからね。宣伝部もそんなたいしたことだと思っていなかったのだろう(一応、契約で海外では使えなかったと言ってるが言い訳っぽく聞こえる)。これだけネットが発達すると、オリジナルとの違いなんてすぐにわかるわけだし、もうちょっと敏感にならんといかんという教訓でしょう。

SpiritSPIRIT
音楽:梅林茂 発売:ワーナーホームビデオ

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 梅林といえば、大学時代に観た『それから』が初めてだった。その後も作品集やTV時代劇『雲霧仁左衛門』『柳生十兵衛七番勝負』などで何度か聴いたが、基本はあまり変わらないスタイルだと思う。アクション映画にはそれほど縁がないと思うが、和太鼓を動員してなかなか頑張っている。『HERO』などよりもずっと場を盛り上げる音楽だ。担当した『LOVERS』でもこの路線ではあったが、あれよりも聴き応えがあると思う。もっとも、梅林の持ち味は静かで抑揚の強くないテーマで情感や緊張感をサポートするところ。そこもいつもどおりとはいえしっかりしている。オケは中国ナショナル・シンフォニー。民族楽器やパーカッション、シンセを加えている。映画を観ていなくても、情感たっぷりな音楽や太鼓が好きなら買って聴いても損はないと思う。

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Comments

はじめまして、こんにちは。
自分は元の主題歌のジェイ・チョウ氏の曲を(おそらく)知りませんが、エンドロールの曲はあまりにも映画と合ってないとは思いました。
SOWさんが書かれてるように、日本で元の曲が使用できなかったとしても、あの選曲はないと思います。
どういう基準で選んだのか、かなり疑問です。
あの選曲によって、映画もですが、差し替えた曲の方のバンドもマイナスイメージが付いて、可哀想な気がします。
それにしても、ちゃんと抗議する方達がいるんですね、勉強になりました。

Posted by: 桜水 | 04/10/2006 19:58

こちらこそ初めまして。
ホントにあってませんでしたね、あの曲は。久しぶりにエンドクレジットを最後まで見る気になりませんでした。

Posted by: SOW | 04/10/2006 20:28

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