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01/12/2005

日本酒の話

 最近――といっても、4年ほど前からだが、酒の嗜好が少し変わった。少し雑味が残った濃いめの旨口の酒がいい。それも燗上がりするようなしっかりしたもの。楽器で言えば、さわりの残った民族楽器である。オーケストラで使われるような楽器は西洋が洗練させたもので、余計な音が出ないように計算されて設計されている。酒ならば金賞受賞するような綺麗な酒だ。それに対して民族楽器には《さわり》がある。西洋の音楽では雑音として切り捨てられてきた音だ。例えばパーカッションの周りにジャラジャラと飾りがついていて、打面を叩くと一緒に鳴るもの。あるいは尺八やケーナを吹く時に息がリードをかする音。そんな音だ。酒にもそんな余計なものがついているものの方がおもしろいのではないか。
 同じように以前は敬遠していた燗も見直すようになった。その前まではとある居酒屋で金賞受賞酒やそれを1年寝かせたものという市販されない大吟醸を飲む会に行っていた。基本的に淡麗で香りを重視する酒が多いので、お燗には向かないものが多い。店でも燗には燗向けの酒を指定しており、冷やが基本。そのうちにこちらの嗜好が変わってきたので足が遠のいた。加えて、料理にだんだんと工夫がなくなってきたのも理由だったが。久しぶりに行ってみると、料理の値段も1割から2割増しになっていたのでもう行くことはないだろう。
 で、変化のきっかけはやはり高田馬場にある真菜板だった。池袋にあった味里(大喜戸くんに連れられて1回行ったきり)の主人が開いた小さな居酒屋。結婚式の2次会で初めて行った。その辺りのことは過去の日記に書いたので割愛。40年古酒や酒のブレンド、生酒の燗などこれまでにない世界が広がっていた。恐るべし。そこでの経験と、前述した大吟醸の会の終盤に感じていたこと(大吟醸って食中にはあわないし、量を飲む酒じゃない)をあわせてみて、自分の酒に対する嗜好がようやくわかってきたわけである。30半ばにしてようやく、である。まあ、酒を飲むようになったのは就職して2年後くらいしてからなので、この時点では10年くらいしかたっていないわけだ(家でうちの酒をちょっと飲んでいたのは除く)。学生時代は友人に下戸が多かったのと、ビールや酎ハイブームで飲む気にならなかったのだ。仙台が赴任地だったので、宮城・岩手・山形の酒が出発点ということになる。まだ一四代が有名になる前である。

 脱線してしまったが、その真菜板の杉田さんが雑誌の記事でうちの酒を飲んで褒めておられたのである。長くなってしまったので、続きはまた――って続くんかい。

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